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本経営のある田代平地区は、秋田県鹿角市の中心部から約40km、標高550m、年間平均気温7℃前後の高冷地で、夏はヤマセと呼ばれる東からの冷害型の風の影響を受けやすく、また、積雪期間は11月から4月までの6ヶ月間と長く、その積雪量は多いときで3mを超える。 |
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(1)労働力の構成
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平成14年8月現在
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(2)収入等の状況
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平成13年1月〜平成13年12月
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(3)土地所有と利用状況
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単位:a
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(4)家畜の飼養・出荷状況
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単位:頭
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(5)施設等の所有・利用状況
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(6)経営の推移
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(7)自給飼料の生産と利用状況
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飼料作物の生産状況(13年1月〜13年12月)
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(1)家畜排せつ物の処理方法
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@固液分離処理の状況(該当に○) 固形部分はバンクリーナーで堆肥舎に搬出、尿および牛舎内からの排水等液体部分は尿溜に貯留している。 固液分離機による分離処理は行なっていない。 敷料には、豊富な自給粗飼料(牧草)のうち、牛が食べ残したものや給与に適さないものを利用して水分を吸着させ、水分調整を図っている。 A固形分の処理(堆肥化処理等) バンクリーナーで牛舎から堆肥舎(79u×1棟、53u×1棟)に搬出した固形部分は、堆肥舎内で5日毎に機械(ローダー付トラクター)を使って切り返しを行なっている。 3〜7ヶ月間の堆積発酵の後(冬期間は発酵に時間を要することと、草地への施用を行なわないため堆積しておく期間が長い)、マニュアスプレッターにより草地等へ還元している。 堆肥発酵促進のための菌の添加は行なっていない。 B液体(尿・汚水)の処理 尿・汚水は、尿溜(52m3×1基、26m3×1基)に貯留している。 バキュームカー(300リットル、牽引式)を使って草地へ運搬、散布を行なっている。 浄化処理は行なっていない。 C混合処理 D処理フロー図
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(2)家畜排せつ物の利活用
[1]固形分
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[2]液体分
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(3)評価と課題
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@処理・利活用に関する評価 広大な土地を有するものの、立地条件、気象条件などからみて、飼料作物の栽培に適しているとは言いがたい。こうした条件を克服し、自給飼料の生産性を向上させるためには、有機質肥料の継続的な投入による土壌改良が不可欠であることから、入植以来、堆肥施用により土作りを行なってきている。長年にわたる堆肥利用の効果は、周辺の化学肥料主体の酪農家の草地に比べ、酸度が矯正されるなど、土壌分析結果に表れている。 <自給飼料増産総合対策事業(平成13年度)による土壌分析結果(ph)>
A課 題 現在、堆肥は、更新する牧草地とデントコーンの作付地で利用しているが、年間に作られる堆肥全量が、これらの用地で消費されるため、飼料作付地全体には行き届いていない。 草地更新やデントコーンの播種時期に合わせ堆肥散布を行なうため、短期間での堆肥化を余儀なくされており、切り返し等作業量の過多、および堆肥の腐熟度についても、十分納得がいくものになっていない。 自給粗飼料の質の向上を目指すためには、土作りが重要であり、そのためには、良質でかつ安定した堆肥の施用が不可欠であるという視点に立ち、また、堆肥化作業の効率化とも併せ、平成15年度に新たな堆肥舎施設の建築(堆肥舎347u×1棟、尿溜39m3×3基)を予定している。 糞尿の全量を土地還元しながら、資源循環型の酪農経営を継続し、なおかつ自給粗飼料を安定的に確保するためには、日常の作業の軽減を図りながら、また、十分な時間をかけ、良質な堆肥作りを行ないたいと考えている。 |
(4)その他
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当地域は、十和田八幡平国立公園に隣接し、農場周辺にはブナなどの原生林も残る。 こうした手つかずの自然と広大な緑の草地との調和が、牧場の魅力の一つとなっている。 普段、人が訪れることも少ない高原であったが、近年、民間の風力発電施設ができたことなどから、牧場周辺に足を延ばす人も徐々に増えてきている。 また、草地を会場に開催する一般消費者等との交流イベントや、都会の子どもたちをファームステイさせるなど、生産現場が一般の人たちの目にふれる機会も多くなってきている。 緑豊かな自然に恵まれた穏やかで、かつ衛生的な環境のもとで牛が飼われ、安全な牛乳が生産されていることを理解してもらえるよう、その第一印象となる牛舎・堆肥舎内外および周辺の環境整備には、特に気を使っている。 牛舎内では、有線放送を導入してクラシック音楽を流し、”人も牛も心安らぐ環境“作りをしているが、この取り組みは、周辺酪農家全戸で実施しており、こうした環境から生産した牛乳を“十和田クラシック牛乳”として商品化し、販売を行なっている。 |
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経営主が酪農を営む上で今大切にしていることは、地域の生産者仲間たちとの連帯と、消費者との交流である。 当地域では、平成5年に「かづの酪農ヘルパー利用組合」が発足し、これにより、家族と過ごす時間や、今まで目が行き届いていなかった経営全体を客観的に見るゆとりが生まれるようになった。 また、こうしたゆとりが生まれたことで、これまで生産現場だけに向きがちだった目線を、消費者サイドにも向けることができるようになり、仲間たちと共に消費者との交流を積極的に行なうようになった。 @ミルクランド十和田夏まつり 酪農協と生産者等で組織する実行委員会(当経営主が実行委員長を務める)が主催し、毎年8月、草地の一角を会場に開催。400人を超える家族連れなどで賑わう。2haのデントコーン畑を使ったジャンボ迷路、焼肉、牛乳の試飲、大型機械の展示、のど自慢大会等を企画しながら、高原のまきばのイメージを消費者にアピールしている。 A鹿角畜産フェア 鹿角市が主催し、年2回開催される。地場産の牛乳、牛肉、豚肉等を消費者に試飲試食販売しながら、生産者が消費者の生の声を聞く絶好の機会となっている。 B都市と農村の交流事業 鹿角市では、毎年、東京都内の小学生とその父母を招き、交流を行なっており、当経営では、こうした子供たちを受け入れ、牛乳の手搾りなど農作業体験に積極的に協力している。 この他、中高生のボランティア活動の場ともなっている市社会福祉協議会主催のイベント等への協力など、酪農経営には直接関係しない活動にも加わって、新たな交流の輪も広めつつある。 現在、管轄する酪農協の十和田地区協議会青年部長や、十和田ホルスタイン改良同志会の副会長を務めるなど、若い酪農家たちのリーダーであるとともに、地域酪農の将来を担う中核的農業者として、共に歩む仲間たちからの厚い信頼と期待が寄せられている。 |
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祖父母、両親が酪農をする姿を幼い頃から見て育ち、自然と酪農経営に携わるようになった自分自身の経験から、子どもたちにも自分たちの働く姿を見て、酪農のすばらしさ、楽しさ、苦労、あらゆる面を理解し、自然に経営に参画してくれるようになることが理想と考えている。 乳価の低迷や業界の不振等、酪農経営を取り巻く環境が厳しい中ではあるが、豊富な草地資源を活かしての規模拡大を視野に入れ、次の世代が自主的に意欲を持って就農できるような環境作りをすることが、自分たちの世代の役割であるととらえている。 また、市が実施する都市と農村の交流事業では、ファームステイに訪れる都会の子どもたちに、農作業体験等を通じ、農村の風景の美しさ、農業の楽しさや難しさを実感してもらい、同時に、子どもたち同士の交流が“次の世代を担う生産者と消費者”の交流の機会ともとらえ、これらの活動に対し積極的に協力を行なっている。 こうした子どもたちや一般消費者との交流を通じ、一人でも多くの人から酪農について感心を抱いてもらうこと、理解を得ることが、酪農経営を継続する上で、糧となり励みになるものと考えている。 |
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「これからの酪農経営は、消費者から深い理解を得てこそ展望が開かれる」という強い理念に基づいた経営主の姿勢は、仲間の生産者たちから全幅の信頼と期待を寄せられており、今後も地域のリーダーとしての役割を担いながら、積極的に消費者との交流に取り組んでいきたいと考えている。 消費者に対し、生産者の顔が見える牛乳を提供すること、どのような環境の中で牛乳が生産されているのかを見てもらうことが、真に安全で安心な牛乳として評価されることにつながるのだという信念を常に持ち、これからも仲間との連携を図りながら、そして、地域や消費者との関わり合いを大切にしながら、酪農を通して様々な活動にチャレンジしたいと考えている。 一方で、豊富な草地資源を活用しての規模拡大や、牛群検定データ及びET技術等を活用しての高泌乳牛群の整備など、次の世代のために、経営の安定と基盤強化へ向けた中・長期的な取り組みも始めている。 「牛乳は草作りから、草作りは土作りから」といった経営理念を継続して実践し、土壌改良材や堆肥の投入はもとより、計画的な草地更新と牧草の適期刈り取りに努め、粗飼料自給率の向上を目指しており、特に家畜の糞尿はについては、既存の堆肥舎2棟に加え、今後の飼養規模拡大に備え、新たに1棟の堆肥舎建設を予定しており、安定した良質の堆肥作りを行なって、これまでと同様に、全量を農地へ還元し、地力の向上と冷害等に耐えられる飼料作物の育成に努めて行きたいと考えている。 また、飼養規模拡大に伴い発生する雇用労働力の確保や資金投資等の問題についても検討を進め、法人化を視野に入れながら、ゆとりある酪農経営を実現したいとしている。 そして、これから先も、直面する様々な課題に全力で取り組み、それに立ち向かう姿を子供たちに見てもらいながら、その成長を見守り、小林牧場4代目にバトンタッチできる日がくることを夢見ている。 |
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写真@ 小林さんの家族 |
小林さん一家は7人家族。 両親と酪農経営3代目の一郎さん夫婦。 3人の子どもたちは将来が楽しみな後継者。 |
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写真A 牛舎とサイロ |
牛舎は数回にわたり増改築し現在の姿に。 デントコーンは、タワー型のサイロ3基とバンカー型サイロ1基でサイレージ化。 コーンサイレージは通年給与している。 |
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写真B 牛舎内部 |
経産牛はスタンチョン方式で飼養。 自家育成牛を中心に改良を重ね、高泌乳牛群の整備を図っている。 牛舎内は、窓の開放や扇風機の設置など、特に通気性に配慮している。 |
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写真C 堆肥舎内部 |
バンクリーナーで牛舎から搬出した固形分はローダーで切り返し、堆積発酵させる。 堆肥および尿は、全量、草地・飼料畑に還元している。 |
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写真D 草地 |
牛舎周辺に広がる牧草地。 利用草地3,500aはすべて自作地で、チモシー、オーチャードグラスを主体に作付している。 定期的な草地更新と、堆肥投入による土壌改良で生産性の向上・安定を図っている。 |
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写真E |
地元鹿角市、酪農協他関係団体と酪農家の仲間たちで、消費者との交流イベントを開催。 毎年8月、草地の一角を会場に開かれる「ミルクランド十和田夏まつり」は、大勢の家族連れでにぎわう。 十和田ブランドの牛乳や地元産牛肉を消費者にPRしている。 |
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[1]経営実績
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[2]技術等の概要
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